mixiリニューアル。格好良くなったけど心なしか見づらくなったと思う
どーも、あべーるです。
前回の続きをお届けします。
それは、工作好きな自分だからこそ出せた発想だった。
名付けて【ペットボトル捕獲大作戦】である。
作戦はこうである。
まず、彼を倒す武器は【カビキラー】である。
彼専用の殺虫剤がないうちにとってコレしかない。
お風呂にシュッシュするだけで頑固なカビを根こそぎ落としてしまうカビキラー。
効果といい、匂いといい強力なのは確かだと思い採用した。
しかし、不安要素もある。それは、一発目で大ダメージを負わせることができるのかだ。
ただでさえ、生命力が強いことで有名な虫であるためピンポイントで命中させないとダメであることは分かっていた。
彼の足の速さは天下一品。コキブリを人間サイズに引き伸ばしたら100メートルを数秒で走ってしまうというのを聞いたことがある。
外したら不利であることは確かであった。
そこで、登場するのが、【ペットボトル】である。
トイレに行く原因になったジュースの1.5リットルのペットボトルを使用する。これも何かの縁であると感じた。
まず、ペットボトルのお尻の方をカッターでグルッと一周切って切断する。
次に、ペットボトルのキャップを外しカビキラーの口をそこに差込。そして、ガムテープで固定するのである。
これで完成。
想像できるであろうか。カビキラーにラッパ口がついた感じである。名付けて【ゴキキラー】。そのまんまであるがキラーが付いているだけでナイスな名前である。
彼の動きを封じるために、ペットボトルをカポッっつと彼に被せて閉じ込めた後、カビキラーを逃げ場を失った彼に一気に降り注いでやるという作戦である。
完璧だ。負けるはずがない。おれは、強く確信した。
そうと決まれば、早速作戦実行。
とりあえず、彼に気づかれないように狭いトイレから脱出した。
彼が、じっとそこで待機してくれている保障はない。時間との戦いでもあった。
部屋に戻ると、とっくにCMは終わり番組は進行していたが、そんなことはもうどうでもいい。俺の頭は彼との戦いのことでいっぱいだった。
「ここで逃がして繁殖させるわけにはいかない。」
「1匹であっても逃がすわけには行かないんだ。」
「黒光りしたグロい生物との戦いだ。」
武器を作りながら頭の中でつぶやいた。
もう、完全に【(映画)エイリアン】状態である。笑
完成した武器を持ちリプリーはトイレに忍び足で戻った。
決戦のときだ。
彼が、同じ場所で待機してくれているのを願って恐る恐る扉を開けた。
いた!同じ場所で、お尻をこちらに向けてじっとしている。
少々大きくて扱いづらいゴキキラーを構えた。
「頼む。効いてくれ。」
「頼む。動かないでくれ。」
ゆっくり・・・ゆっくり・・・、彼に近づく。失敗は許されないということで、かなり緊張した。
ゆっくり・・・ゆっくり・・・、ラッパ口を近づける。
15センチ・・・14センチ・・・。少しずつであるが確実に彼に近づいた。
残り10センチ。
そのときだ。さすがに身の危険を感じたのか彼が15センチ前進した。
早い!!噂通りの俊足だ。改めて、強敵と戦っていることを実感した。
もう、奴は敏感になっている。もたもたしていられないと感じた俺は腹をくくった。
さっきよりも速いペースでゆっくりと近づき、そこから一気に被せる!!
カポっ!!!
第一ステップは、成功!!
彼は何が起こったんだ状態。狭い檻の中で暴れまわっている。性質なのであろうか壁伝いにグルグル回転しながら暴走していた。
正直、このとき勝利を確信した。
あとは、この引き金を引くだけだ・・・。引き金に力を入れた瞬間だ、アニメのようなことも起きるものだ・・・。
誤算が生じた。
彼は、壁を悠々と登ったのである。完全に重力を無視した動きをし始めたのだ。
彼とは初戦であったため予想もしてなかった。
凄いスピードで暴れまわるため、引き金を引くタイミングが難しい。
痺れを切らした俺は、揺すった。
ポテッ!!
彼が振り落とされたのだ。しかも着地は失敗。明日は雨状態である。
昆虫の中には、ひっくり返ったらなかなか起きることができない種類がいる。こいつもその一種であった。
オールラウンダーにも隙ができた。
狙ってくださいを言わんばかりの位置。
狙ってくださいと言わんばかりの体制。
ドSな俺の心に火を付けた!!
そして俺はこう言った。
「さっさと失せな。ベイビー。」
一度は言ってみたかった決め台詞を吐き、連射連射連射連射連射!!
シュッシュ。シュッシュ。シュッシュ。シュッシュ。
あっという間に泡の海。彼の姿は完全に見えなくなった。
倒したのか・・・。まさか、カビキラー効かないなんてこと・・・・。
さすがの生命力の王者もカビキラーの嵐には勝てなかった。
勝利の女神は俺に微笑んだのだ。
平和な日々がまた訪れる。戦いが終った頃には、番組もエンディングを迎えていたが俺の心の中は気分爽快であった。